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なくて七癖

  「なくて七癖あって四十八癖」という言葉があります。癖がないと思っている人でも探せば7つはある。中には48もある人もいる。多かれ少なかれ人には癖があるという意味だそうです。皆さんにはどのような癖がありますか。
 「態癖」という言葉を聞いたことはありますか。態癖とは歯を移動させる、あるいは歯軸、歯列弓、下顎位を変えるなど、口腔や顎・顔面さらには全身に大きな影響を及ぼす日常の生活習慣の中で無意識に行うさまざまな習癖のことを意味します。例えば①指しゃぶり②頬杖③爪や舌・唇を咬む④唇を舐める⑤片咬みや奥咬み⑥歯ぎしりや食いしばり⑦開口⑧口呼吸⑨うつ伏せ寝や横向き寝などの睡眠態癖⑩猫背⑪体操座り⑫楽器の演奏―などがあてはまります。
 指しゃぶりや爪・口唇咬みでは歯に直接力を加えることになり、出っ歯やすきっ歯、開咬、受け口になったりします。うつ伏せ寝や横向き寝・腕枕など、歯列を押さえた形で寝ると歯並びが悪くなったり顎が左右にずれたりします。頬杖も同様に顎を左右にずらしたり、後ろに押し付けたりして、顎関節症ひいては肩こりや身体の不良を引き起こす可能性もあります。下顎が後ろにずれて咬み合わせが深くなかがいる過蓋咬合になると、首や後頭部の痛み(持続性頭痛)、肩こりを引き起こすこともあります。猫背になると身体が後ろに引け、逆に頭が前に出ようとします。5キロ前後の頭の重心
が前方へ移動するため、そのバランスを取ろうと下顎が後ろに引っ張られます。結果として出っ歯になったり口がぽかんと開いたりします。
低位舌(舌の先の位置が低く下顎前歯を裏側から前に押している状態)になると、舌たらずな喋り方になったり、下顎過成長を起こし下顎前突になったりします。また顎が下がり気道が狭くなるため、鼻呼吸ではなく口呼吸になってしまうこともあります。
態癖を止めるには、その影響を理解し自分の態癖を認め、生活習慣を改めなければなりません。
態癖を止めるためのコツは次の通りです。
①「絶対に止める」という意志を持つ
②「良い顔になる」という目標を持つ
③治す環境を作る(家族の協力、リマインダーの活用など)
目につきやすい場所にリマインダーシールを貼って、自ら態癖を止めるよう意識するのも一つの方法です。
いかがですか。きれいな歯と歯並びの笑顔になるように、態癖を探してみましょう。