最新情報

2015年11月の記事一覧

~ドライマウス~

 ドライマウス(口腔乾燥症)とは、唾液の分泌量が何らかの原因で少なくなり、口の中が乾いた状態になる症状である。ドライマウス人口は年々増加しており、現在は800万人とも推測されていますが、自覚症状が少ないため、潜在的なドライマウス予備軍は3,000万人におよぶともいわれている。
 一般的な原因は加齢による唾液の分泌量の低下があげられ、他に精神的なストレス、高血圧、糖尿病、腎疾患、甲状腺疾患、シェーグレン症候群、顔面領域への放射線治療後の後遺症、薬剤による副作用(向神経精神治療薬、抗ヒスタミン薬)などがある。
 また、口呼吸や軟らかな物ばかり食べることで顎周囲の筋力が低下して、唾液分泌量が減少する。唾液の減少は、摂食障害、多発性根面う蝕、歯周疾患、難治性の粘膜疾患、口内炎、口角炎、カンジタ症、舌痛味覚障害、乾燥による夜間補水のための睡眠不足など、さまざまな障害の誘因となる。
 口腔乾燥症の診断には、これまでシェーグレン症候群の診断基準が応用されてきたが、近年、高齢者の増加により簡易で短時間に使用できる評価法が開発されている。これらの検査法は口腔乾燥症を疑う患者に診療室で簡便に測定することができる。
 治療方法は、口腔乾燥症の原因が明らかな場合は原因療法を、診断が難しい場合は対症療法を行う。対症療法には、薬物療法、漢方治療、口腔筋機能療法、保湿剤、保湿装置などがあり、保湿剤もさまざまな味や形状のものが市販されている。その他にはレモンやあめ、ガムなどの味覚による刺激を与えることそしゃくである。これらは、咀嚼による唾液分泌刺激以上の効果があり、習慣的に摂取することによって唾液腺を刺激し、唾液腺機能の賦活効果も期待できる。
 口腔乾燥の症状のある方は、これからも増えていくと思われ、そのような患者さんに対し私たちは口腔乾燥症の状態、原因や症状について説明し、病気に対してよく理解してもらい的確な治療を行っていく必要がある。