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2017年11月の記事一覧
くすりと歯科治療
歯科医院で服用中の薬について尋ねられる事があると思います。今回は服用中の薬と歯科治療の関連の中でも特に歯科治療と関連の深い薬のひとつである「抗血小板剤」、いわゆる血液をサラサラにする薬についてお話しします。
なぜ、歯科治療と「抗血小板剤」は密接な関係があるのでしょうか?それは歯科治療において、量に違いはありますが、出血を伴う処置が多くみられるからです。例を挙げると、抜歯、口腔内の外科手術などがあります。
そもそも「抗血小板剤」の役目とは何でしょうか?「抗血小板剤」は血小板の働きを抑える薬です。血小板とは、出血時に傷口に集まって塊(血餅)をつくり、血を止める働きをする成分です。ところが、傷口ではなく血液中で塊(血栓)がつくられると、脳や心臓の血そく管を詰まらせ、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となります。
「抗血小板剤」を服用すると、血栓の発生を防ぐことができます。しかし同時に、出血時の血栓による止血も抑えられ、血が止まりにくくなってしまうのです。
むし歯や歯根の治療、歯石取りのような一般的な歯科治療においては、多少の出血があってもほとんど問題にはなりません。では、抜歯のような出血を伴う外科処置では、薬を中止したほうがよいのでしょうか?
いいえ、そうではありません。薬を中止すると、血管が詰まりやすくなり、全身状態を危険にさらす度合が高くなります。従って、現在は休薬をせずに処置を行う場合が多くなっています。もちろんその際は、止血処置を十分に行う必要があります。日本循環器学会の抗凝固・抗血小板療法ガイドラインにおいても、「抜歯時には抗血栓薬の継続が望ましい」と明記されています。
「抗血小板剤」の種類、投与期間、全身状態などを考慮したうえで、処方医師と歯科医師が連携して判断するため、患者様の自己判断での休薬は避けてください。
今回は「抗血小板剤」についてお話ししましたが、歯科治療に影響を及ぼす薬は他にもたくさんあります。また、患者様の全身状態も歯科治療に大きく影響します。歯科医院を受診されるときには、かかっている病気と服用中の薬を必ず伝えてください。そして、処方医の指示の下で治療を受けるようにしましょう。そして何より、歯を削ったり、抜いたりすることがないように、毎日のブラッシングと定期的な健診を受けることを心掛けましょう。
なぜ、歯科治療と「抗血小板剤」は密接な関係があるのでしょうか?それは歯科治療において、量に違いはありますが、出血を伴う処置が多くみられるからです。例を挙げると、抜歯、口腔内の外科手術などがあります。
そもそも「抗血小板剤」の役目とは何でしょうか?「抗血小板剤」は血小板の働きを抑える薬です。血小板とは、出血時に傷口に集まって塊(血餅)をつくり、血を止める働きをする成分です。ところが、傷口ではなく血液中で塊(血栓)がつくられると、脳や心臓の血そく管を詰まらせ、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となります。
「抗血小板剤」を服用すると、血栓の発生を防ぐことができます。しかし同時に、出血時の血栓による止血も抑えられ、血が止まりにくくなってしまうのです。
むし歯や歯根の治療、歯石取りのような一般的な歯科治療においては、多少の出血があってもほとんど問題にはなりません。では、抜歯のような出血を伴う外科処置では、薬を中止したほうがよいのでしょうか?
いいえ、そうではありません。薬を中止すると、血管が詰まりやすくなり、全身状態を危険にさらす度合が高くなります。従って、現在は休薬をせずに処置を行う場合が多くなっています。もちろんその際は、止血処置を十分に行う必要があります。日本循環器学会の抗凝固・抗血小板療法ガイドラインにおいても、「抜歯時には抗血栓薬の継続が望ましい」と明記されています。
「抗血小板剤」の種類、投与期間、全身状態などを考慮したうえで、処方医師と歯科医師が連携して判断するため、患者様の自己判断での休薬は避けてください。
今回は「抗血小板剤」についてお話ししましたが、歯科治療に影響を及ぼす薬は他にもたくさんあります。また、患者様の全身状態も歯科治療に大きく影響します。歯科医院を受診されるときには、かかっている病気と服用中の薬を必ず伝えてください。そして、処方医の指示の下で治療を受けるようにしましょう。そして何より、歯を削ったり、抜いたりすることがないように、毎日のブラッシングと定期的な健診を受けることを心掛けましょう。