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2018年6月の記事一覧

噛み癖ありますか?

 皆さんの利き手は右・左どちらでしょうか?利き足(軸足かもしれませんが)は?靴を履く時、風呂に入る時など、決まった足から入りませんか?それはあって当然ですが、食事の時はどうでしょうか?右側・左側のどちらかが噛みやすい、噛みにくいのであれば、それはちょっと要注意です。

 本来、肉食動物はどの方向からでも獲物を捕らえなければいけません。片側からしか捕れないようでは獲物を得る確率が半分になってしまいます。草食動物も片噛みをしていては片側の歯ばかりすり減ってしまい、噛めなくなってしまいます。なのでどちらの動物も両側を均等に使っています。

 しかし、人間という動物はどうもそうではないようです。患者さんに聞くと、多くの人が噛み癖を持っています。噛み癖が原因でトラブルになっている人もいるかもしれません。

 噛み癖があると、得意な側の歯に過度な負担がかかるという大きな問題があります。2人で持つ荷物を1人で持ち続けるには限界があります。いずれ持てなくなってしまいます。歯も同じです。得意な側で噛めなくなった時、反対側で噛もうとしても、もともと不得意になった原因があるわけなので、なかなかうまく噛めません。そうならないためにも、早めに噛みにくい側をつくらないように処置をすることが大切です。

 特に、学童期の子どもは乳歯の生え変わりの時期にぐらぐらの歯を使わずにいて、そのまま片噛みの癖がついてしまったり、食事の時に横を向いてテレビを見る事により、自然に片噛みになってしまいます。

 子どものうちから片側ばかりで噛んでいると、顔の形が左右非対称に発達してしまいます。左右対称の方が人に与える印象が良いそうです。それを放置すると、体までゆがんでいくという説もあります。四十肩、五十肩は片噛みによる体のゆがみが原因と言う整体の先生もいます。

 人間の体は完全に左右対称とは言えませんが、片側に負担をかけすぎることは体にとって良いことではありません。「予防に勝る治療はなし!」左右均等に使えるように気をつけてください。